366 c1 くま社長閑話 Vol.259 「服装に就いて」

年も明け、穏やかな日差しの今日、札幌はよい天気に恵まれておる。
日中は本日最後のお正月休み、かねてより当家の御猫にゃおーん様の右のおめめの下の瞼が腫れており、いい加減大きくなりすぎたので、一度病院へと考えておったので、近所の動物病院へ行ってきた。
平成4年の夏に当家にやってきた、にゃおーんさんの事については、このくま社長、過去に幾度か記述したので詳細に触れませぬが、何分ご高齢に付き、ストレスだけでもその寿命を縮める可能性もあり、やれ、悪性だの良性だの、全身麻酔だの、摘出だの何だのこそ、問題が多く予想されるので、毎日のんびりゆっくり暮らしていただけることを優先順位の最上段として、様子を見てきた。
一年前に左のおみみに化膿した水がたまる怪我をした時に同じ近所の動物病院へお連れした。やはり正月を挟んだ、年末年始だった。
その時には患部の治療は無論の事、長らく健康診断なぞ行っていなかったので、採血をして検査もお願いした。若干、腎不全の兆候を示す数値が高めであるが、当時猫齢17歳とすれば人間で84歳相当と、大変ご高齢の割に、とてもよい健康状態であることが判明し、我が家の家族全員、胸をなでおろした経緯があった。
今回も正月に受診となったが、なるほど人間と云う者はこれだけ表向きの表現上では最愛の家族とも云える猫への思い入れなどをいくつか記述してきたにも関わらず、自分自身の都合が先に立ち、猫は後回しになっているではないか!
しかし、一度にまとまった休みを取ることがままならぬ仕事を20年以上してきたが、それも言い訳に過ぎない。
何と不甲斐ない世帯主なのだろうか!由々しき問題である。
一昨日、今年も某社長邸にての新年会にお招きいただき、おじゃましてきた。
ちょうど一年前に記述したのだが、このくま社長、起業前にお勤めしていた会社の社長のお家である。一年の経つのはなんと早いものか!
前回の感動と感謝を今年も再び味わう事ができたことは、神に感謝するほか、ない。
今回も多くのお仲間さまが来挙し、美酒歓談に素敵な時間を共有した。
以前、この某社長にとあるお店でお目に掛った時、仰っていたことを思い出した。
「〜中略〜久しぶりにジーパン買ったんだ。いいぞ、ジーンズは。やせなきゃ、似合わねーしなっ!けどな、膝の抜けたジーンズ履くのはだせーぞ。なんでもいいけど、膝が抜けてんのは駄目だから〜後略〜」お洒落である。
この日も橙に白の縦の縞が入った大きめで生地の厚めのシャツをTシャツの上にラフに羽織り、下は軽いストーンウォッシュのデニムだった。
来年還暦を迎えるこの某社長は矢張り、お洒落だった。
しかし、もともと細いその眼は、大勢のお仲間さんに囲まれて、笑顔の度に、細く隠れ、文字通り、まるきり目が無くなるのであった。
あの「うしゃしゃしゃ」と云う独特の笑い声と共に。
が後半、共通の知人でこの大社長が若いころから、それこそ30年以上前からのお付き合いと云うご夫婦と小生、なぜかこの四名がテーブルの片隅に陣取り、昔話を含めて、本当に多くの伝説、逸話に近い面白話を聞かせていただく事が出来た。今のボクらにしてみたら、あり得ない、武勇伝なども含めて。
そうして、その細い眼が瞬時に見開き、見た事もない鋭い目に変わる時、このくま小社長は、戦慄を覚える事、幾度もあった。伝える事の真剣さ、まざまざである。
到底かないっこない、おめめなのである。
道はまだまだ相当に長く、険しい。(トホホ)
猫の話にもどろう。
腎臓の弱り不全に陥るは天命とも云える、避けては通れぬ道、なのだそうだ。
当家の猫は、今年で猫齢19歳、人間で92歳を超えるとの事である。
とても長生きな猫なのだそうだ。
多分うちの猫と一緒に話題にされ、「ばかやろぉーっ!」っと云うご本人からの御声も聞こえなくもないが、ボクの中ではこの長きに渡ってボク自身が毎日を生きていく上で、とても大切で且つ多大なる影響を与え続けているお二人に、これからもお元気でいてほしいと思うのは、ボクの心の真実であるので、無遠慮にしたままにしておく事にする。
感謝の気持ちは言葉では表現できない。
「やる、か、やらない、か。ただ、それだけだ。」
そう、双子山の主はカッと鋭い眼を見開き、若輩に伝授したのち、椅子に腰かけたまま、昨年と同様、高らかと鼾を始めた。
今年は太宰生誕100年である。
2009-01-04 14:14
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2009-01-08 01:05 | 横田